① 採 血 検 査
皮膚は内臓の鏡とも言われています。例えば慢性的な痒みの原因が肝臓や腎臓の病気であったり、糖尿病が原因のことがあります。したがって皮膚の症状をよく観察し、疑わしい場合には採血で調べることがあります。またある種の皮疹では、悪性腫瘍が隠れていることもありますので、まずは皮疹をよく診ることが大事です。
② ア レ ル ギ ー 検 査
アレルギー検査にも色々あります。例えば蕁麻疹や食べ物アレルギー、アトピー性皮膚炎などでは必要に応じてRAST検査(採血)を行い、様々なアレルゲン(アレルギーの原因)を推測することができます。また金属アレルギー(接触する金属のみではなく、食事、歯科金属が原因のこともあります)、最近いわれる内因性アトピー、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、痒疹などでは、パッチテストといって各種の金属を貼り付ける検査を行うこともあります。
さらに、小児の食物アレルギーではプリックテストという、アレルゲンと推測される食べ物の試薬を、腕の引っ掻いた傷にのせる検査をしないとはっきりと診断できないこともあります。
③ 生 検
診断のために皮膚の一部を切り取る(3mmほど)検査です。私達皮膚科専門医は皮疹の性状をみて診断ができるようにトレーニングを積み重ねています。しかし、見た目だけでは限界があるのも事実です。原因を探るため、鑑別診断を行うため、皮膚癌を見逃さないために、生検が必要な事があります。
④ ダ ー モ ス コ ピ ー
虫眼鏡のように拡大して診る検査です。できものや、ほくろのような色をもったものを診断するために使用することがあります。たとえば日本人の手足に多い、ほくろのような皮膚癌(悪性黒色腫)では、専門医がこれを使えば90%以上で正しい診断ができるとされています。
⑤ 顕 微 鏡
水虫菌や疥癬の有無を調べる検査です。足の皮がめくれたり、爪が分厚くなっている方でも、実際は水虫ではないことが多々あります。顕微鏡ですぐに結果をお伝えできます。